企業の成長と衰退を分ける決定的な要因は何か?
売上や利益の数字だけでは、企業の本当の強さやリスクは見えてこない。 決算書には、経営戦略や隠れたリスクがすべて刻まれている。 本シリーズでは、決算書を「戦略の道具」として読み解く方法を、全7回の動画で解説する。 第5回のテーマは「最強の在庫管理戦略」。
ニトリは、製造・物流・販売を一元管理し、無駄のない在庫管理を徹底。 その結果、高い利益率を維持している。一方、良品計画は在庫の回転が遅く、売上が伸びても資本効率が悪化し、利益を圧迫している。 在庫管理が甘ければ、どれだけ売上を伸ばしても利益が出ない。 本動画では、決算書を通じて「儲かる企業」と「利益を逃す企業」の違いをひも解き、在庫管理の本質を解説する。
在庫管理で企業の利益は決まる
ニトリに学ぶ「最強の在庫管理戦略」
同じ製造小売業でも、ニトリと良品計画の決算書には大きな違いがある。
ニトリは、製造・物流・販売を一元管理し、無駄のない在庫管理を実現。
その結果、在庫回転率を最適化し、利益率の向上につなげている。 一方、良品計画は在庫が増えすぎ、販売までの期間が長期化。資本効率が悪化し、利益率を押し下げている。
在庫は売上を支える重要な要素だが、管理を誤ると資金繰りを圧迫し、収益性を損なう原因となる。 決算書には、こうした企業のビジネスモデルの違いがはっきりと表れている。
本動画では、ニトリと良品計画の決算書をもとに「利益を生む在庫管理の本質」を解説する。
中京大学国際学部・同大学院人文社会科学研究科教授
ローランド・ベルガー勤務などを経て現職。マックスバリュ東海社外取締役も務める。X(@ybknsk)にて、決算書が読めるようになる参加型コンテンツ「会計思考力入門ゼミ」を配信中。著書に『決算書の比較図鑑』 『武器としての会計思考力』 『武器としての会計ファイナンス』 『粉飾&黒字倒産を読む』(以上、日本実業出版社)など。2025年2月、『会計指標の比較図鑑』を刊行。