高まる個人のインフルエンス力
一般消費者を「リクルート」する企業も

 こうした個人消費者をインフルエンサーとして活用する企業も増えている。「GoPro」(アクションカメラ)もそのひとつだ。

「GoProの場合、ユーザーがGoProで撮影した写真や動画をGoProの公式サイト『GoPro Awards』で応募すると、GoProがその作品を選び、GoProの各種公式アカウント(Facebook、Twitter、Instagram)でユーザーのコンテンツが配信される仕組みになっています。GoProの公式アカウントのフォロワーは何十万人もいるので、効果的にユーザーのつくったコンテンツを多くの閲覧者に届けることができるのです」(同)

 また、GoProで撮影した写真にハッシュタグをつけてSNSに上げれば、何気なくその写真を目にするような人たちにもGoProの存在を周知させることができる。さらに、企業側がその商品ユーザーとともにコンテンツをつくっていくパターンもあるという。

「SNSからGoProの熱狂的なユーザーを見つけて、直接お声がけをしています。彼らとは、特に金銭的な契約を結んでいるわけではないのですが、GoProの公認するGoPro Familyとして、新商品が発売されたときなどに、アクティビティーを兼ねたMeetupの開催に協力していただくなど、GoProのマーケティングをともに支援するパートナーのような存在として活動していただいています」

「熱狂的なユーザーは商品に対する知識や撮影スキルが豊富にあるため、そのようなユーザーが撮影してくれた写真や動画は、企業発信のコンテンツよりも信頼性の高いコンテンツとして閲覧者に届けることができます。また、このような活動においてはGoProにとってもユーザーにとってもWin-Winの関係だということも大切なポイントです。ユーザーは企業とつながり、特別な体験をすることができますし、企業はユーザーからの強力な支援を受けることができる。お互いにとって価値のある関係性なのです」(同)

 もちろん、何となくネットサーフィンの途中で目にした商品を、すぐに「買おう」と思う人はなかなかいないから、単に露出を増やすだけではダメだ。企業側がソーシャルメディアを使ったマーケティングを行う際には、ネットユーザーが「いつその情報を受け取るのか、どれくらいの頻度で目にするのか、ソーシャルメディア上でどのような反応を示すのか」といった具合に、複合的な視点で戦略を立てることが必要になるという。