ルール2
第三者からの感謝を伝える

 ふだん接点が少ない相手の場合、褒めるポイントを見つけるのに苦労することも多いでしょう。そんなときに有効なのは、年上部下の仕事ぶりが「第三者の役に立っていること」を伝える方法です。

 「○○さんの確実な仕事ぶりを、××さんは高く評価していましたよ」

 「○○さんの資料が整理されてわかりやすいので、仕事がしやすいと××さんたちが言ってましたよ」

 上司からだけでなく、職場のほかのメンバーからも認められている。それを知ることで勇気づけられ、「組織の一員として、より役に立ちたい」という内発的動機付けがなされていきます。

ルール3
第三者を介して感謝を伝える

 上司が直接、褒めるのではなく、第三者を介して感謝を伝えていく方法もあります。

 年上部下との関係がうまくいっていない場合には、上司が直接褒めても、ぎくしゃくした雰囲気が生まれ、「お世辞なんか言いやがって」「何か別の意図があるのか?」といった受け取り方をされることもあります。

 左遷、降格されて、不本意ながら年下の上司の下で働くことになった人や、思うような評価が得られずに自信を失いがちになっている人のなかには、感謝の気持ちをストレートに受け止めてくれず、先のような残念な受け取り方をされる傾向が強い人がいます。

 こうしたタイプには、身近な人を通してあなたの褒め言葉や感謝の気持ちが伝わるようにしてみましょう。

 「マネジャーが、最近、○○さんのつくった資料を他部署に見せたら、サンプルとして活用させてくれと言われたって話してましたよ。さすが○○さんだなって」

 「最近、○○さん、若手の手本になってくれて助かると課長が言ってましたよ」

 こうした言葉を第三者から聞くことで、あなたの発言の真実味は高まり、年上部下も素直に受け取りやすくなるのです。