ルール2
断られても明るく誘い続ける

 仕事はしてくれるが何を考えているかわからない、反抗ばかりする、声をかけてもいつも飲み会には来ない……。そんな年上部下を飲みに誘うのは、かなり勇気のいることです。

 しかし、誘っても来ない理由は、単にあなたと飲みに行きたくないからとは限りません。

 男性の年上部下はこどもが高校生・大学生などで教育費がかかる時期ですし、自腹を切って飲むのがつらいが、そんなことは言い出せないということもあるでしょう。女性の年上部下は、習い事や趣味の予定で埋まっている、家庭を優先したい、体調が優れない日もあるといった事情もあるかもしれません。

 もちろん、あなたと飲みに行きたくないという人もいるでしょうが、何回か誘ううちに「一度くらいは行ってもいいか」と思うかもしれません。

 断られると、いい気はしないので、「もう誘わない」とメゲてしまうこともあるでしょう。しかし、また断られたからといって、仲間はずれにする、二度と誘わないなど陰険な対応に出るのは論外。常に明るく誘い、断られても根にもたないネアカな対応が上司には求められるのです。

 飲み会に「誘う」という行為そのものが、「あなたの存在を認めていますよ」という承認につながります。

 年上部下のなかには、職場で自分と同じような立場の人が少なく、疎外感をもっている人も少なくありません。もちろん、本当にお酒が苦手だったり、飲み会が好きではない人もいるので、そういった部下への強要はよくありません。

 でも、そうでないならば、コミュニケーションをとりたいというメッセージを届けるために、「時間があれば行きませんか? 用事があれば断ってもらってまったくかまいませんよ」と、声だけはかけ続けましょう。