小遣いが多くても
そこから生活費を払うと…

 Aさんは3万円と少なく見えますが、毎日弁当を作ってもらったり、生活にかかる費用は家計から払ってもらっています。対してBさんは、8万円と金額は大きいものの、毎日のランチ代を始め、クリーニング代や床屋代、帰宅途中に飲む酒代などは、小遣いの中から支払っています。

 さて、読者の皆さんは、この二人のケースのどちらがいいと感じましたか?

 これまで家計相談に乗ってきた経験からいえば、Aさんタイプの方がお金を貯めている傾向にあります。一見すると、Bさんの方が自由に、しかも自分の好きなタイミングでお金が使えるため、計画的に貯められそうなイメージを抱きますが、そうではないのです。

 Bさんの家庭は、いわゆる「夫婦別財布」という家計管理の手法の極端な形です。

 夫婦別財布とは、互いの収入を合算せず、夫と妻の支払費目を決めてそれぞれ支払ったり、互いの共同生活にかかった生活費を2分の1ずつに割って出し合ったりする形で、“共有部分”の少ない家計の在り方です。最近多い家計管理の手法で、自分の収入は自分で管理したいと考えるご夫婦に多く見られます。

 こういった家計は、自分に関係がない支出、つまり夫は妻の、妻は夫の支出について把握していないので、支出が曖昧になってしまいます。

 その結果、お金が貯まらなかったり、赤字が続いて貯蓄を食いつぶしながら暮らしていたり、ひどいケースになると自分の給料ではやっていけないからと内緒で借金していたりといった、家計管理上、よくない面が目立つ傾向にあります。