「ビジネス書を読む人からもらうポジティブなパワーで
どんどん新しいことにチャレンジしていける」

――さっきおっしゃっていた「勉強会」のテーマは、ビジネス書ですか?

岡崎 ビジネスと、あと哲学もたまに扱っています。そこまで読書家じゃないんですけど、ビジネス書は好きなジャンルです。書店員では異端だと思うんですけど、小説とかコミック読まないという。人文とか、時事性の高い本が好きなんです。

――それって「立ち読み時代」から変わらないんじゃ?

岡崎 きっとそうです(笑)。だから事務所ではよく「ゴシップ好き」と言われるんですよ。でも、「●●と○○が合併した」とかいう情報も、ゴシップと同じくらい楽しんで見ています。根がミーハーなんですね。

――そんな岡崎さんにお聞きしますが、担当されていて感じる「ビジネス書の魅力」ってどんなところにあるとお考えですか?

岡崎 ビジネス書を読むのって、「これができないからできるようになりたいな」という動機だったり、知らなかった理論を学んだりする場合ですよね。たとえば組織論を読めば「こういうふうにしたら自分の会社の部署がうまくいくかな」などと答えを手に入れることもあるでしょうし、「いまヨーロッパのお金はどう動いているんだ?」といった疑問を解消するため、というのもあると思います。

 つまり、知らなかったこと、できなかったこととかを、わかるように、できるようになるために読むのが「ビジネス書」じゃないですか。みんな、成長せんとするために読んでいると思うんです。

 そういう姿って、かなり素敵ですよね。キラキラしてるというか。だから、ビジネス書を買っている、もっと言えばビジネス書を立ち読みしているお客さまって、すごく前向きだと思います。

 そして、そういうことのお手伝いができることが、ビジネス書担当の魅力だと思います。ビジネス書担当というのは、とてつもなく楽しいんですよ。

――役に立っているという実感があると?

岡崎 役に立っているということもあると思うんですけど、すべてがポジティブじゃないですか。ポジティブな空気がこっちにも伝染するんですよね。だから、わたしもどんどん新しいことに取り組んでいけるんだと思います。何年かビジネス書担当から離れている時期がありましたけど、やりたくて何度か志願したことは一度や二度ではないです。

 派手なジャンルではないかもしれないですけど、やりようによっては無限の可能性があると思います。ジャンル横断フェアも軽々とできちゃいますし、どんなものだって「ビジネス」だって言えますからね。

最後まで楽しそうに語ってくれた岡崎さん。「ビジネス書を読もうとしている人はとてもポジティブで、そのお手伝いができることが楽しい」と語る姿に、本当に感動しました。岡崎さん、お忙しいなか、ありがとうございました。