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カプコンの開発統括トップ、一井克彦専務に聞く
世界市場での闘い方とゲーム業界の真のチャレンジ

石島照代 [ジャーナリスト]
【第20回】 2011年8月2日
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石島:加えて、近ごろ苦戦が伝えられていた任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」についても伺います。任天堂は8月11日から本体価格を1万円値下げし1万5000円で発売します。本体発売から一年足らずの大幅値下げとなりましたが、この件はどのようにご覧になりますか。

一井: 正直、まさかここまで大幅な値下げが実施されるとは全く思っていませんでした。この新価格は、相当にセールスインパクトがあると思います。特に、年末商戦は相当期待できるのではないでしょうか。この3DSもそうですけど、過去のDSに見られる任天堂さんの果敢なチャレンジのなかで我々も鍛えられている。それを活かして今後も取り組んでいきたいですね。

 それにしても、日本の過去のゲームの歴史を振り返ると、業務用のころからクリエイティビティがありますよね。ユーザーを魅了するコンテンツをいっぱい出してきたわけですよ。そう考えると、今も新しいハードに対して、なにかユニークなものを本当にやろうとしたら、きっとできると思いますよ。そういう血は会社に、脈々とあるので。

 まだまだ日本のメーカーは、がんばれると思いますよ。だから我々も、啓蒙して「やっていこうよ!」って、盛り上げていかないといけない。本連載第19回のアンケートの結果を見て余計そう感じましたね。あれは、とても勇気をもらえました。

石島:「PS VitaとWii Uで遊んでみたいですか」という世論調査の件ですね。「すごく遊んでみたい」と「遊んでみたい」という答えが7割を超えてくるとは思いませんでした。この連載は会員しか読めないので、投票権は会員しか持っていません。その中での7割越えは正直驚きましたし、私も業界人のひとりとしてとてもうれしかったです。

一井:家庭用ゲーム業界は、まだまだ皆さんから期待されていますね。本当にありがたいです。皆さんの期待を裏切らないよう、精進していきたいと思います。

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石島照代
[ジャーナリスト]

1972年生まれ。早稲田大学教育学部教育心理学専修を経て、東京大学大学院教育学研究科修士課程在籍中。1999年からゲーム業界ウォッチャーとしての活動を始める。著書に『ゲーム業界の歩き方』(ダイヤモンド社刊)。「コンテンツの配信元もユーザーも、社会的にサステナブルである方法」を検討するために、ゲーム業界サイドだけでなく、ユーザー育成に関わる、教育と社会的養護(児童福祉)の視点からの取材も行う。Photo by 岡村夏林

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ゲームソフトをゲーム専用機だけで遊ぶ時代は終わった。ゲーム機を飛び出し、“コンテンツ”のひとつとしてゲームソフトがあらゆる端末で活躍する時代の、デジタルエンターテインメントコンテンツビジネスの行方を追う。

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