そして高金利通貨、つまりその国の金利が高いということは、多くの場合、その国がインフレ傾向にあるということであり、もし長期にわたってインフレ率が高いということであるなら、通貨の購買力は低下するということになる。

 したがって、購買力の低下幅がより大きい通貨の相場は、低インフレで低金利の通貨に対して長期的には下落することになるため、いくら高金利通貨の債券を持っていても最終的には為替で調整され、国内の債券を持っているのと何ら変わりがなくなるのだ。

 為替の変動を避けようと思えばヘッジするしかないが、その場合はヘッジにかかる手数料によって、国内債券と同じ金利水準になってしまうから、これも同じことだ。

株式の分散投資には
大きな意味がある

 では、外国資産に投資したり、保有したりすることに全く意味がないのかと言えば、そういうわけではない。むしろ逆だ。特に株式に関して言えば、国内株式のみに投資をするのは明らかにリスクであり、広くグローバルに分散投資をすることが必要であろう。

 これは90年代以降、上げ下げはあっても基本的には低迷を続けてきた日本の株式市場に比べ、米国や中国などの株式市場を見ればその違いは明らかである。もちろんこれからもそうかということは何とも言えないし、先のことは誰にも分からない。だからこそ広く分散投資をしておく必要があるのだ。

 ただし、海外の株式投資については、情報を集めたり投資判断をしたりするのが難しいということもまた事実である。したがって最も簡単な方法は、世界中の市場の時価総額やGDPなど、経済規模に合わせた資産配分でインデックス投資を行うETFや、投資信託を購入することだろう。

 今後、世界のどの地域や国が発展するのかを正確に予測するのは困難なのだから、それならいっそのこと世界全体を買えばいいという発想だ。今の時代は、それが1万円ぐらいの金額からできる方法がたくさんある。

 1本で購入したいということであれば、ETFで言えばバンガードの「トータルワールドストックETF」、投資信託ならセゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」や、三井住友トラスト・アセットマネジメントの「世界経済インデックスファンド」のようなものがある。

 もっと手数料が安くてシンプルなものということであれば、多くの投資信託会社から出ている日本株式、日本を除く先進国株式、そして新興国株式へ投資するシンプルなインデックスファンドを一定割合ずつ購入しても良い。