プレゼン、会議、打ち合わせに効果抜群! 仕事に効く「図の使い方」。
企業研修、ワークショップの実績多数! ニューズピックスのクリエイティブ統括者であり、どんなものでも「図」にする図解オタクの櫻田氏の新刊、『図で考える。シンプルになる。』がいよいよ発売! 発売4日で重版も決まり、話題になっている。
WIRED、ハフィントンポストといったメディアからのデザイン依頼に加え、コンサルティングファームや広告代理店で「図解思考」「デザイン×図解」などのテーマで研修をこなす本格派は何を語るのか。その秘伝の秘を、本連載ではあますところなくお伝えします。(構成:中村明博)
思考の整理整頓に効く!
「ツリーの図」とは?
「机や部屋が散らかっていて、何がどこにあるのか見つけられない」
こんな経験はありませんか? 整理整頓されていない状態では、必要なものが素早くとり出せません。しかし、きちんと整理整頓されていれば、自分が探し出しやすいだけではなく、他の人に頼んで見つけてもらうこともできます。
構造とは、人体で言えば全体を支える骨格です。「ツリーの図」を使えば、構造を「見える化」できます。下図を見てください。
拡大画像表示
これが「ツリーの図」です。四角とそれを結ぶ線で、情報を整理整頓し、全体を構造的に考える図です。
モノや情報を整理整頓し、「どこに」「何が」あるかをわかるようにすることで、ヌケ・モレ・矛盾、あるいは問題点・改善点を発見しやすくなります。頭の中のモヤモヤもすっきりします。
ツリーの図の代表例は組織図です。下図を見てください。
ある会社の営業組織の構造を明らかにしたものです。
活用法はまだまだあります。売上アップの施策を考える場合にも使えます。「売上=客単価×客数」という構造を知っていれば、どちらか、あるいは両方にテコ入れが必要とわかります。下図を見てください。
「客単価」アップだけを考えれば、セット販売の導入などが有効かもしれません。「客数」アップだけを考えれば、値引きが効果的でしょう。ただし、それによってもう片方がダウンする可能性があるので、気を配る必要があります。
そういったことを考えやすいのも、構造を「見える化」したおかげです。身近なものを「ツリーの図」で整理してみましょう。例えば、「受信トレイのメール」「仕事のタスク」「机の上にあるもの」などです。思考整理のいいトレーニングになります。