幼稚園児から中学生までを対象として行われる「国連英検ジュニアテスト」。当検定で中学3年生の受験が最も多い最難関Aコースを4、5才の幼稚園児が受験し、続々合格しているという。そんな“スーパー園児”を輩出しているのが、前回からご紹介している東京・晴海にあるJCQバイリンガル幼児園(以下、JCQ)だ。普通の幼稚園同様、日本語による教育にも力をいれつつ、英語教育に熱心に取り組む同園では、普段、どのような授業が行われているのだろうか。今回は、その授業と子どもたちの様子を見学しながら、スーパー園児を育てる秘訣を若山健彦園長に聞く。

国連英検で史上最年少Aグレード合格
スーパー園児を生みだす授業とは

石黒 中学生レベルの英語力が必要な「国連英検ジュニアテスト」AコースでJCQの園児が3人も合格したそうですね(2010年11月実施)。最年少は4才児というのがまた驚きですが、“スーパー園児”を育てるために、普段どのような英語教育をされているんですか?

JCQバイリンガル幼児園・若山健彦園長
Photo by Toshiaki Usami

若山 3才以上の各クラスは午前と午後に約1時間、1、2才は集中力の問題があるので15分~20分ほど毎日英語の授業を行っています。1、2才に関しては、楽しい雰囲気を感じてもらいつつ、ヒアリングなどを通して英語の基礎力を身につける期間で、3才からは座ってドリルをする勉強もさせています。それから語学でいえば、中国語の授業も週に2回行っています。

石黒 中国語もやってらっしゃるんですか? じゃあ、3ヵ国?

若山 そうです。平日は、日本語と英語を中心に中国語も取り入れたバイリンガル教育を行っています。それから土曜日には、2才から小学2年生までを対象にイングリッシュスクールを開講しているんです。うちの園児のなかでもっと英語力を強化したい子はもちろんのこと、卒園生や他の幼稚園に通っているお子さんもいますよ。

石黒 すごいですねー。私が子育てしているときにもこんなところがあったら嬉しかったのに(笑)。ちなみに、英語以外ではどんなプログラムがあるんですか?

若山 うちはあくまでもバイリンガル教育が中心ですが、もちろん普通の幼稚園のような日本語の授業もしており、お絵かきをしたり、リトミック、体操、空手、ヒップホップやチアダンスのプログラムもあります。

 それから、みんなの前で話すような機会も用意するようにしていますね。ハロウィン・パーティでは、個性的な格好でファッションショーをして、一人ひとり前に出てきてもらうようにしています。小さな頃から大勢の前に出て話すことに慣れていれば、将来、人前で堂々とプレゼンテーションができる石黒さんのような人材が育つんじゃないかと考えているんですよ(笑)。