パソコンを活用して何でも自作

 手帳はパソコンの力を借りることで、どんどん楽しくなります。これには二つの方向性があります。一つは、自作リフィルです。自分でデザインするのはもちろん、自作リフィルソフトや、ネット上に公開されている自作リフィルのフォーマットを利用することもできます。

パソコンとプリンターで作った自作リフィル。綴じ手帳でも貼ったり挟んだりして活用できる。

 これを手帳に挟んだり、貼り付けたりして使うのです。手帳のページにフォーマットを作るには、ペンと定規などを使うやり方ではきれいにできませんが、印刷したものを挟むのなら簡単で、記入もきれいにできます。

 もう一つは、ネット上にある情報をプリントする方法です。たとえば地図や資料類など、ネット上にあるデジタル情報を利用することができます。手帳にはもともと鉄道路線図や年齢早見表、印紙税一覧など便覧が用意されたものがあります。これらは人によって利用頻度が違うため、必ずしも活用されていません。

 かわりに、自分がよく使う資料類をネット上から引用し、加工・印刷して貼っておくことで必要な資料がいつでも参照できます。ネット上にある情報は、パソコンで加工して印刷し、それを手帳に貼り付けることで便利に使えます。そうすれば、スマートフォンや小型パソコンでいちいち検索することもありません。ちょっとした覚え書きも記入できます。その覚え書きを資料に盛り込んで、もう一度きれいにプリントすることもできます。

 以上の二つの例は、パソコンで手帳のパーツを作り、本体と組み合わせるという考え方です。手帳を一から作るのは膨大な努力が必要であり、なかなか作れるものではありませんが、このように記入の頻度が高いフォーマットや、利用の頻度が高い情報は、手帳に貼り付けて使うと便利です。手帳の手軽さの中でデジタルの便利さや正確さが取り込めるようになるからです。

 自作リフィルや自作の便覧を使うやり方は、デジタルとアナログを併用・連携する考え方のもっとも初歩的な例です。