大文字と小文字があることを理解しよう

「書く」「読む」の2技能をトレーニングするときのポイントは、文字を文字として学ばせるのではなく、文字の図形的な面を楽しむようにすることです。

子どものほうから、「Mってひっくり返すとWになるね」「Sと数字の5は似ているね!」といった面白い発想が出てきたら、徹底的に褒めましょう。
「……いや、でもここのかたちが違うでしょ?」とすぐに間違いを指摘する親よりも、「ほんとだ!面白いことに気づいたね!!」と驚いてくれる親のもとで、子どもの知性はすくすく育っていきます。

この段階では、次の教材なども使いながら、大文字と小文字をマスターさせることをゴールにしましょう。「“A”と“a”は、文字は違うけどフォニックス上の音は同じ」と気づいている状態が理想です。
保護者が先回りして、「アルファベットには大文字と小文字があってね……」とレクチャーするのではなく、子どもが自発的に気づけるようにリードしてあげてください。

▼Sesame Street(YouTube)
https://www.youtube.com/user/SesameStreet/
「セサミストリート」のYouTube公式チャンネルです。ABCソングの最新バージョンである「Sing the Alphabet Song!」は、それぞれのアルファベットが画面に大きく表示されるので文字認識のトレーニングにも最適。「African Animal Alphabet」は、それぞれのアルファベットからはじまるアフリカの動物についてのABCソングです。耳慣れないアフリカの動物たちの名前を、アルファベットの文字と一緒に学ぶことができます。

▼Dr. Seuss's ABC(Dr. Seuss / Random House)
アルファベットそれぞれの文字からはじまる奇想天外な短い詩を楽しめる本です。

▼Eating the Alphabet(Lois Ehlert / Houghton Mifflin Harcourt)
アルファベットそれぞれの文字からはじまる食べ物が描かれています。

▼ABC's Write & Wipe!(Kumon Publishing North America)
アメリカの子どもたちも使う公文式のシリーズです。「Uppercase Letters(大文字用)」「Lowercase Letters(小文字用)」の2つがあります。何度でも書いて消せるペンが付属しており、反復練習にもってこいです。

▼Endless Alphabet(Originator Inc.)
https://itunes.apple.com/jp/app/id591626572
パズルのようにアルファベットの文字をはめ込みながら、単語を完成させるゲームアプリです。文字をタッチすると、フォニックスの音も教えてくれるので、文字と音の組み合わせを学習するときにも最適です。

※注:本記事の内容は『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』から抜粋・再構成したものです。記事中の参照文献・おすすめ教材などは、こちらのサポートページでご確認いただけます。
「世界最高の子ども英語」専用サポートページ
https://booksdiamond.wixsite.com/childenglish

【著者紹介】斉藤 淳(さいとう・じゅん)
J PREP斉藤塾代表/元イェール大学助教授/元衆議院議員。
1969年、山形県生まれ。イェール大学大学院博士課程修了(Ph.D.)。研究者としての専門分野は比較政治経済学。ウェズリアン大学客員助教授、フランクリン・マーシャル大学助教授、イェール大学助教授、高麗大学客員教授を歴任。
2012年に帰国し、中高生向け英語塾を起業。「第二言語習得理論(SLA)」の知見を最大限に活かした効率的カリキュラムが口コミで広がり、わずか数年で生徒数はのべ3,000人を突破。海外名門大合格者も多数出ているほか、幼稚園や学童保育も運営し、入塾希望者が後を絶たない。
主な著書に、『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』(ダイヤモンド社)のほか、10万部超のベストセラーとなった『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』(KADOKAWA)、『10歳から身につく 問い、考え、表現する力』(NHK出版新書)、また、研究者としては、第54回日経・経済図書文化賞ほかを受賞した『自民党長期政権の政治経済学』(勁草書房)がある。