経営者の視点からみたとき、ボルボオーシャンレースにはもうひとつ、興味ぶかい点がある。参加企業もさることながら、主催のボルボでは企業イメージ向上につなげているのだ。

 そもそも自然の力だけでするレースという点からしてヨットレースは環境問題を抱える現代にふさわしいスポーツといえる。

 ボルボはもうひとつ、環境問題に注目している。プラスチックの海洋投棄を減らすことだ。各寄港地においてパビリオンを開設して、問題点を明らかにする。香港でも同様だった。

「年間800万トンのプラスチックが海洋投棄されているの知っていますか? その80パーセントが陸からなので、陸にいるひとにこの事実を知ってもらうのは大事なのです」

 香港でリサイクルをテーマにしたパビリオンを管理していたボルボのスウェーデン人カリン・バックルンドさんはそう語っていた。

 バックルンドさんによると、「2050年には投棄されたプラスチックの数が魚類と同じになるという計算もあるんです」とのこと。

 

海洋をきれいにすることの啓蒙活動もヨットレースの目的と語るボルボのカリン・バックルンドさん

 

 早急な対策のためにボルボじしん、リサイクルできないプラスチックの使用をやめたりと、海を愛するひとが集まるヨットレースを利用して啓蒙活動に勤しんでいたボルボ。

 スポーティであること、感動をあたえること、そして地球市民として行動すること。すべてが昨今のグローバルな企業コミュニケーションに必要なものだ。

 その好個の例を、ボルボオーシャンレースで観ることが出来たのだった。なにはともあれ、このヨットレース、フォローするとおもしろい。

Volvo Ocean Race
http://www.volvooceanrace.com/en