マスクの「表面」を触ってはいけない
さらに、着用したマスクの取り外し方によっても、感染リスクが左右されます。
マスク表面にウイルスが付着していれば、マスクの表面を触りながら取り外したあと、そのまま自分の顔を触ったりしてウイルスを吸入する可能性が高まります。せっかくマスクを着けてウイルスから身を守ろうとしたのに、外し方に気を配らないと、台無しになる可能性があるのです。
ですから、マスクを取り外すときは、耳ヒモの部分を持つようにしてください。
さらに、その直後に、念のため手洗いを済ませたあとで、新しいマスクを着用しましょう。
「ウイルス○%カット」の
広告表示にご用心
コンビニなどで売られている市販のマスクには、規格の公的な基準がありません。業界団体の中に、「フィルター部分がどれくらいウイルスを通すか」などを示す数値表示や広告についての「自主基準」はあります。
しかし、国民生活センターの調査では、その広告表示と実際の機能に乖離がある製品が多数指摘されています。ある調査によれば、最も漏れが少なかった立体型の銘柄でも、平均で40%程度の病原菌の漏れがあったという報告があります。また、マスクの性能と価格は比例しないことを示した研究もあります。マスクは、「何を選ぶか」よりも、「どう使うか」が重要なのです。
なお、医療従事者の間では、「N95マスク」というマスクが使われています。これは、米国国立労働安全衛生研究所の認定を受けたマスクで、0.3ナノメートル以上の微粒子を95%以上カットする効果があります。少々息苦しいのと、見た目がものものしいため、日常的に使用するには適さないマスクですが、絶対に風邪をひけない人にとっては魅力的です。
『一流の人はなぜ風邪をひかないのか?』では、このほか、日常生活の中で風邪リスクを激減させる具体策を詳しく紹介しています。
仕事を休めないビジネスパーソンはもちろん、結婚式や旅行など重要なイベントを控えた方、受験生やその家族、妊娠中の方など、絶対に風邪をひけない時期に、ぜひ本書の内容を実践し、肉眼で見えない風邪ウイルスと戦う正しい方法を身につけてください。