どんな仕事をロボットに任せるか

中嶋:長谷川社長であれば、どんな仕事をロボットに任せたいですか?

長谷川:いっぱいありますよ!例えばロボットを何かしらの作業マシーン、思考マシーンと考えると、分野は広がります。私達には、マシーンレベルの体力や知力を発揮し続けることは難しい。答えがある程度決まっている領域の、作業自体の繰り返し、知的作業の繰り返しであれば、ロボットに代替することはほとんどの場合可能だと考えています。

そうですね、例えば社員の日報に返信する作業。例えば、疲れていて知的レベルが下がっている時とかもあるじゃないですか。今日は社員にメールを返信しないほうがいいとわかっていても、即時フィードバックが求められる案件があります。

「営業がこれだけ成果を出した」という報告がきたときに、パフォーマンスが何パーセント上がったかを評価して、来週の計画に対してコメントするとかは、きちんと情報を読み取ってくれれば、人間より間違わずにジャッジができるはずです。

あとは、絵本の読み聞かせとか(笑)。うちの子どもが1歳で、絵本の読み聞かせをしているのですが、これはロボットで代替可能です。いや、むしろしてほしい。

中嶋:異論があるかもしれませんね(笑)。

長谷川:ほんとうに絵本の読み聞かせって大変なんですよ。子どもが反応するテンションで読み続けるのって難しいんです!3歳くらいまでの子どもが反応するテンションまで持っていくには、大変です。完全に芸人のノリじゃないと付いてきてくれない。高い声じゃないと反応してくれないんです。

言語の獲得を考えたら読み聞かせの機会は多ければ多いほどいいはずですが、親が仕事で疲れて帰ってくると、それができない。あと、苦手とか恥ずかしいということもあるかもしれません。

僕は得意な方だと思いますが、3冊もやると100メートルダッシュをした後みたいにげっそりしてしまいます。だから、ある種ロボットが人間らしい表情で子どもに読み聞かせてくれないかな、などと考えてしまうんです。難しく考える必要はなくて、NHKの幼児番組と同じで、あそこまで歌をうたったり、踊りを見せたりって親がやるのは大変ですよね、という感覚です。

中嶋:そういった意味では、すでにパロのような癒し系ロボットが活躍していますから、可能性はありそうですね。

(続く)