仕事で大事だといわれる「ホウレンソウ(報連相)」。聞いたことはあるけれど、その上手なやり方とコツは知らない人も多い。
『入社1年目の教科書』著者の岩瀬大輔さんが、入社直前、期待と不安いっぱいの新入社員にアドバイスする。
本記事では、ライフネット生命社長の岩瀬大輔さんの新刊『入社1年目の教科書 ワークブック』から、内容の一部を再編集し特別公開する。
(まとめ/編集部)
※本文写真の新入社員Aさんはイメージです。
ホウレンソウはあたりまえだけど
案外できないもの
新入社員Aさん(以下Aさん) あの、すごく気になっていることがあります。
「ホウレンソウ」って言葉、よく耳にするのですが、意味がよくわかりません。
岩瀬大輔さん(以下岩瀬さん) ホウレンソウの意味はご存じですか?
Aさん 報連相、報告・連絡・相談の略ですよね。それって普段からあたりまえのようにやることではないのでしょうか? 「ホウレンソウが大事」といわれているのが、どうもピンとこなくて……。
岩瀬さん たしかに、報連相ってあたりまえのことですよね。でも実際に仕事をしていると、案外、あまりやらなくなるんです。たとえば、「1時間後にお客様のところへ行くので、この資料を10部コピーしてください」と言われるとします。Aさんだったら、どのように報連相しますか?
Aさん コピーをとり終えたら「10部できました!」と報告します。
岩瀬さん スムーズに仕事が進むときはそれでOKです。しかし、仕事というのは案外思い通りに進まないこともあります。たとえば、コピー機のところにすでに先輩がいて、大量のコピーをしていたとしたら?
Aさん コピーとれませんね……。どうしよう。とりあえず待ちます。
岩瀬さん 先輩がコピーをとっていたら、途中でコピー機の調子がおかしくなってしまい、メンテンナンスの会社に電話をしています。どうやらコピー機は使えない。可能性は高くないかもしれませんが、こういうアクシデントは仕事でよくあります。さて、どうしましょう?
Aさん パニックになります!
メンテナンスの人が来るのを待ったら間に合わないですよね。あっ、ここで上司に「連絡」と「相談」ですか?
岩瀬さん それではコピーが間に合いませんよね。
Aさん どうしましょう……汗……。うーん、やっぱり報連相ってむずかしそうです。
効果的なやり方ってあるのでしょうか?
岩瀬さん ポイントがあります。