まず大事なのは、光の角度
榊 ◯ヵ条ですか。う~ん、考えたことなかったですね~(笑)。
ちょっと待ってくださいね。そうですね。三ヵ条かな。
小関 一つ目は?
榊 まず大事なのは、光の角度です。スマホでもカメラでも左右斜め後ろ45度もしくは逆光で光(自然光でも可)が当たるようにしてください。
料理本などで美味しく見えるように撮る際に多用されるライティングです。今回の本も殆ど斜め後ろ45度からモノブロックタイプのストロボの光を巨大な傘で反射して当ててます。
お店の照明が暗い場合は、同行者のスマホの懐中電灯機能をティッシュ等で光を拡散させて使うと良いでしょう。
機材的なところだと今回の本は、フルサイズの一眼レフ(CANON 5DSR)とマクロレンズ(CANON 100mm f2.8L)で殆どのお肉を撮影してます。寄って撮れるのとフルサイズならではのボケ感を活かすためです。
スマホやデジカメでも光の使い方次第で充分に今回の本のように撮れます。お持ちの機材にマクロモードがついてるならぜひ活用してみるといいですよ。
小関 二つ目は?
榊 二つ目は、いつもより一歩寄って斜め上もしくはちょっと下からのアングルを探してみることです。
お肉の撮影全般に言えることですが、想像以上に焼けるのが早いです。私の体感ですが、お肉の厚さによりますが、だいたい7秒前後で焼き上がってしまいます。
熱いですが我慢していつもより寄って身体を使って色んな角度からいっぱい撮ってみてください。
寄るのに夢中になりすぎて火傷やスマホやレンズが焼けないように気をつけてくださいね。
小関 三つ目は?
榊 三つ目は、お腹をすかせた状態で撮ることです(笑)
写真は自分の状態がモロに出るので、空腹状態でお肉を見ると、おぉ美味しそ~!とテンションが上がります。その時に撮ると美味しそうに撮れます。テンションや感動は写真を通じてなんとなく人に伝わるものなんです。
逆にテンションが上ってないと、お店のメニューのように説明的な写真になりがちです。とにかく上手く撮ろう!と思わずに自由に撮ってください。
ただし本当に美味しい瞬間はどんなお肉でも一瞬で逃げてしまいます。それを逃さずに食べてくださいね。
撮るより食べる、これが大事です。
小関 たしかに、いつも榊さん、お腹すかせていたような記憶が。食べる量も、凄かった(笑)
榊 ええっ!そうでしたっけ(笑)