「ジャストインタイム」こそ下請いじめ

 様々な日本の大企業(親会社)が採用する「ジャストインタイム生産方式(以下、ジャストインタイム)」も、下請いじめのひとつだと私は考えています。

 ジャストインタイムは、「必要なものを、必要なだけ、必要なときにつくる」方式で、製造期間の短縮や在庫削減の有効な手段だと言われています。

 しかし、このジャストインタイムが原因で、多くの下請部品メーカーが苦しんでいます。

 とくに、中小部品メーカーの場合、設備も限られるため、最低限のロットをまとめて生産するので、リードタイムが必要となります。

 ところが、ジャストインタイムを導入している親会社は、下請に短納期、小ロット納入を求めてくる。すると、下請は自己責任で在庫を積み上げて対応する。

 しかも、納入すべき時間は親会社に決められていて、遅くても早くてもいけない。

 ご存じない方が多いかと思いますが、時間待ちの部品納入トラックが交通渋滞を引き起こしていることも多いのです。