それが気に入らなかったのか、男性アカウントは購入もしていないのに綾香さんの対応が悪かったかのように吹聴するようになった。

 Instagramに「汚れた商品が送られてきた」「商品が壊れていたのに、弁償もしない」という悪評コメントがつくようになる。Twitterでは、商品画像や着用画像をアップするたびに「下手くそ」「ブス」とリプライ(※Twitter上での返信)が送られてくる。

「耐えられずその男性のアカウントをブロックしたところ、いくつも捨てアカウント(※同一人物が持つ複数アカウント)を作ってコメントしてくるようになりました。同一人物だろうと頭ではわかっていました。でも、たくさんのアカウントに攻撃されているうちにだんだん『もしかして、私のことを嫌いな人がたくさんいるのかもしれない』と疑心暗鬼になってしまって……。

 親しい友人に相談して、警察に相談に行くことにしました。男性の最初のアカウントに対して『警察に相談します。これまでのコメントは全て証拠として提出します』とメッセージを送ったんです。そうしたら、次の日に男性のアカウントは消えていました。攻撃的なコメントも来なくなっていました」(綾香さん)

 これで一件落着かというと、そうではない。あの男性アカウントは誰だったのか、いったいなぜ自分がこんな目に遭ったのか。そう悩んでいるうちに、他のアカウントや周りの人も信用できなくなり、綾香さんはSNSも趣味の作品の販売も辞めてしまったそうだ。

想起されるストーカー殺傷事件
まずは早い段階で「NO」の意思表示を

 SNSでのつきまといで趣味を自由に楽しめなくなったという例は、他にもある。

 ある男性タレントのファンで、ファン仲間とSNSで交流していた麗奈さん(30代女性)。あるときから、そのタレントのファンだと名乗る男性からしつこく連絡が来るようになった。

 最初は「男性だし、今までファン仲間がいなかったのかな」と思っていた。しかし、交流していくうちに気になる言動が増えていく。

「俺はそのタレントの知り合いだ」、「彼は、俺のアドバイスを聞いてそのとおりにファンサービスをしているんだ」と、自分がタレントに影響力を持つ存在であることをアピールしてくるのだ。同様のメッセージを麗奈さんのファン仲間にも大量に送っていたようで、仲間内で話し合い、反応しないことに決めた。