アイデア8 危険でなくても逃げる コミュニティで率先避難者になる
避難のお話をしていて、多いなと思うのは、避難情報がでていても、「危険だと思わなかった」「まだ大丈夫だと思った」「危ないと思ったけど、隣は逃げていなかったから」などの声です。
息子が親を説得してもなかなか避難行動を開始してもらえず、どんどんあたりは水没していく浸水被害時の映像も話題にもなっていましたね。
■「逃げなくても大丈夫」避難拒む父に危機が(日テレNEWS24)
http://www.news24.jp/articles/2018/07/18/07398986.html
「避難」とか「逃げる」ということは、弱さのように思えて、躊躇(ちゅうちょ)があったりするようです。
そして、山の遭難の記事でも書きましたが、目の前にある危険に目をつぶり都合のよい事実だけしか見えなくなってしまう、避難の決断を今しなければならないのに判断を先延ばしにしてしまう、「正常性バイアス」に陥るのが人というものなのです。災害時の判断は冷静なつもりでも冷静ではないのです。
■山の遭難で最も多い「道迷い」。親子で知ってほしい「山で迷ったときの鉄則」とは?歩きやすそうでも沢に降りちゃ絶対ダメ!
http://www.risktaisaku.com/articles/-/6088
むしろ、危険かどうかの判断は、危機であればあるほどできない可能性が高いと想定すべきではないでしょうか?
正常性バイアスで、できなくなる可能性が高い「危険かどうかの判断」を回避するため、「危険ではなくても他の人の避難を促すために逃げる」とあらかじめ行動方針を決めておいてはいかがでしょうか?
そうすれば、この危険を認識できなくなる正常性バイアスから免れる事ができます。津波避難では率先避難者が勧められています。豪雨も同じだと考えませんか?
以下、赤プルさんもこんな記事を書かれていました!
■逃げ遅れないために率先避難者になろう!豪雨被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
http://www.risktaisaku.com/articles/-/7599
また、こちらは、内閣府が検討している江東5区の避難計画です。名前も仰々しいです。「立ち退き避難」!
名前だけでなく、避難時間も衝撃的です。24時間前に避難を開始することが検討されていることをご存知でしょうか?24時間前、つまり1日前です。もしかするとまだ雨も降ってないかもしれません。でも、0m地帯と呼ばれる低い土地が多く、人口が多いので、早くから避難を開始しないと、多くの人が避難しきれないことが想定されています。
拡大画像表示