実施を促すために
要件が緩和されたが…

 消防庁は今年の6月1日、これまでは1年に1回が義務だった負荷運転試験の期間を、条件つきで6年に延長。また、負荷運転試験の代わりに、内視鏡を使った点検も認めることにした。

 メーカーの説明によれば、ディーゼルエンジンを回して電気を作る非常用発電機は、軽負荷や無負荷で長時間運転を行うと、排気管やマフラーなどの排気系に未燃焼燃料やカーボンがたまる。そのまま使うと故障したり、火災の原因になったりするという。まるで、軽油を満タンにしたまま何年も放置した自動車をいきなり動かそうとするようなものだが、非常用発電機が火災の原因になってはシャレにもならない。

 負荷運転試験の法定期間が6年に延長されたのは、「施設側が守れるような基準にする必要があるということも念頭に置いた」(消防庁予防課)からでもある。

 いずれにせよ、設置から数年、あるいは数十年にもわたり、一度も負荷運転の行われていない発電機が、日本全国に無数に存在しているのが現状なのだ。大規模な地震の続発で「いよいよか」との心配も募る中、この問題の周知徹底が少しでも早く進むことを願う。