『万引き家族』
『万引き家族』 ©2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.

古今東西の映画を通じて、社会保障制度の根底にある考え方や、課題などを論じていく連載「映画を見れば社会保障が丸わかり!」。第20回では、医療・介護と並んで話題に上ることが多い年金を取り上げます。(ニッセイ基礎研究所准主任研究員 三原 岳)

 ここで勤め人の人は給与明細書をご覧ください。「厚生年金保険」といった形で保険料を徴収されていることに気づかれると思います。日本は、国民全員を公的年金に強制加入させる「国民皆年金」を1959年に完成させましたので、その表示は読者の皆さんが公的年金保険に加入していることを意味しています。そして、退職後は加入年数、保険料の支払額などに応じて公的年金を受け取ることができます。

 では、なぜわれわれは公的年金に加入しているのでしょうか。それは何を意味するのでしょうか。2018年公開の『万引き家族』では、親の年金目当てに同居する「家族」を描いていましたが、今回は4つの映画の描写やセリフを組み合わせることで、年金制度の論点や課題を考えます。

 最初は2017年製作の米国映画『ジーサンズ はじめての強盗』です。