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 こうした“新規事業”の貢献により、ITバブル真っ盛りの2000年には、売上高がピークの5兆4097億円を記録し、時価総額は富士通や日立を凌駕していた。

 ところが、ITバブルを境に、NECの迷走が始まる。

 かつての看板事業が精彩を欠き、赤字に転落した半導体や携帯電話、パソコンなどを次々と売却していったのだ。

 将来性が見込めなくなった事業をスクラップするのは悪いことではない。問題はそれに代わる次の看板事業をつくれなかったことだ。