「発言できない雰囲気を作る上司」がいる!?

発言しない社員ばかりが悪いわけではありません。私が見てきた限りでは、発言させない空気を作る上司側も悪いのです。

会議というのは、よりよい意見を交換し合う場です。ですから、すぐに活用できる、会議で社員の発言を活性化させる3つの方法をお伝えしましょう!

(1)参加者の中で一番偉い人を議長にしない!
会議となると、その中で一番偉い人が議長になりがちです。
これでは、一番上からにらみを利かせている状態で、皆発言がしづらくなります。

会議の場はリーダーを育てる育成の場でもありますので、次期マネジャーやリーダー層などをあえて議長に置き、上司は会議の一参加者としてフラットに意見が言いやすい空気を作るといいでしょう。

(2)付箋を使って全員が意見を出す!
会議でよくありがちなのが、一番偉い人が意見を言うと、次から意見を言う人は、その人の意見に引っ張られて同調する意見を言ってしまいます。そうなると、次から発言する人も、その意見を被せて同調する意見しか出てこず、これでは議論ではなく予定調和になってしまいます。

意見を募りたいのならば、議論したいテーマを出して、まずは個人の意見を付箋に一言で書いてもらい、全員その付箋を出してから、若手から意見を聞くのです。これだけで全員参加の会議になります。

(3)いきあたりばったりの会議はやめる!
会議がいきあたりばったりだと、発言するタイミングも分からず、流れも分からないので発言もしにくくなります。事前に会議のアジェンダ(議題)を決めて、報告や伝達事項と、議論をしたい事項を明確にするのです。また、議論したい内容は事前に伝えて各自考えを持ち寄るようにすれば、発言の場も明確になります。いきあたりばったりのその場の流れ会議は今すぐやめましょう!

発言しない社員の深層を正し、会議のやり方を変えれば、見違えるほど活気のある意味のある会議に変わるでしょう!

生産性を落とす会議が多い昨今ですが、生産性のある会議に生まれ変われば、その会議から素晴らしいアイデアや提案が生まれるに違いありません。

部下も積極的に会議に参加するようになるうまい伝え方とは羽田 徹(はだ とおる)
話し方コンサルタント・トップ講師プロデューサー・株式会社web-school.tv代表取締役
大学生の頃よりラジオDJを始め、1998年に大阪人気No.1のFM802主催の新人DJオーディションに合格。その後FM愛知や文化放送でラジオオDJとして10年間活動。番組降板により挫折し不動産投資会社の営業に転職。話し方を武器にさらに営業力を磨き、2年目にトップ営業になる。2008年にはその営業力が認められ倒産寸前だったロープライス眼鏡会社の取締役営業本部長に就任し、当時64店舗から110店舗への躍進を支える。またインターネットカフェ最大手にて社外取締役を歴任。2012年、ラジオDJとしての話し方の技術、営業力、組織マネジメント力、経営経験などを生かし、組織人事コンサルタント会社のリンクアンドモチベーションにてナビゲーター(研修講師)、ファシリテーターとして活動。大手企業からベンチャーまで年間100件以上登壇、延べ2万人以上の人たちと接する。研修講師の採用や育成の責任者も兼任。新人やマネジメント研修、エグゼクティブへのスピーチ・プレゼン指導、組織活性ワークショップ、働き方改革の為のロジカルシンキング講座などを得意とする。自身の経験から「学びでこの世界を豊かにする」を理念として活動中。著書に『ビジネスマンのためのスピーチ上手になれる本』(同文舘出版)がある。社会人のための「話し方動画教室オンライン」運営。