今や、役員報酬の開示制度があるので、賞与やストック・オプションなどの報酬総額が「1億円以上」の役員については、個別に報酬額は有価証券報告書で開示されている。

 民主党政権での2010年3月期決算から義務付けられた制度だ。

 また、毎年のように役員報酬ランキングが作られている。

 かつては、日本の役員報酬が低いといわれていたが、この開示制度ができたことで、対外的に説明できればいいとの考え方が広がり、日本人の役員報酬も高額な人がそれなりに増えた。

 その上位ランクの常連が、今回、逮捕されたゴーン氏だった。

 今年のランキング上位をみると、1位がソニーの平井一夫会長で報酬額は27.1億円だったが、10億円以上の10人のうち7人は外国人役員。ゴーン氏は18位にランクされ、7.35億円となっている。

 日産の2018年3月期の有価証券報告書をみると、日産自動車で1億円以上の役員報酬を受けているのは、ゴーン氏の7.35億円と、西川(さいかわ)廣人社長の4.99億円の2人だけだ。

 なお、日産の9人の取締役のうち、ゴーン氏とゴーン氏の不正に関与したとして逮捕されたグレッグ・ケリー前代表取締役のほか2人の合わせて4人が外国人、残り5人が日本人である。

 役員区分ごとの総報酬は、取締役に対しては金銭報酬16.54億円、株価連動型インセンティブ受領権0.9億円、監査役は金銭報酬1.01億円、社外役員は同1.02億円と記載されている。

 有価証券報告書には、役員報酬の考え方も書かれている。

「当社の取締役に対する報酬は、平成15年6月19日開催の第104回定時株主総会において決議されたとおり、確定額金銭報酬と株価連動型インセンティブ受領権から構成されている」

 また「確定額金銭報酬は、平成20年6月25日開催の第109回定時株主総会の決議により年額29億9,000万円以内とされており、その範囲内で、企業報酬のコンサルタント、タワーズワトソン社による大手の多国籍企業の役員報酬のベンチマーク結果を参考に、個々の役員の会社業績に対する貢献により、それぞれの役員報酬が決定される」と、なっている。

 ゴーン氏と西川氏は株価連動型インセンティブ受領権はなく、確定額金銭報酬だけだ。

 どのように算定していたが、気になるところだ。