神じゃなくて仏だろというツッコミはさておき、浄土真宗の開祖である親鸞は元祖「ネガティブLOVE力を実践し、それを大成功に導いた人物」だと思うからです。
その理由は、教科書にも出てくる「悪人正機説」。
「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや」
すなわち、「悪人こそ救われる」でおなじみの、あれです。
どんなに小さい悪でも見逃さない仏様から見たら、人間は全員煩悩だらけで、1つや2つは誰しもスネに傷をもつポンコツ、すなわち「悪人」です。
それなのに自分が「善人」だと思う人は、その「人間はみんな悪人」だということにまったく気づけていないポンコツ。
さらに、自分の「善行」で往生しようなんていう人は、「全員救う」って言ってる仏の心を疑うポンコツ。そして、他人の罪を誇らしげに批判し、自分を賢くて良い人間だと思い込むのはマジな偽善者で、一番往生から遠いポンコツだ。
だから、自分が「悪人」だと思う人こそ、救われる。
親鸞の考えを記した、『歎異抄』には、そう述べられています。
これ、最強の「ネガティブLOVE」力じゃないでしょうか。みんな、人に言えない悪事の1つや2つ持っているものです。だから、「悪人こそ救われる」なんて革命的なこと言われたら、誰だってとびつきたくもなります。
そして、くだること700年。現在、新興宗教を除いた主な仏教教団の信者数は、浄土真宗がぶっちぎりの1位です。
……ちなみにぼくは、築地本願寺が家の近くなのでよく散歩に行くのですが、とても立派な本堂です。さすがです。敷地内にカフェがあり、ここ、最高です。抹茶かき氷はボリュームも大きくて練乳もたっぷり。コスパも最高。
そして、お茶をセットで頼めるんですが、ぼくのお気に入りは小豆風味のハーブティーです。その茶の名、「親鸞聖人好み」。なんか、これ、頼んじゃうんです。別に親鸞が名付けたわけではないでしょうが、やっぱり親鸞はマーケティングの神だったんじゃないかと考えながら、ありがたくいただいています。