「家具×サブスク」で
業界に革命を起こしたい

――家具のサブスクリプションは、日本で前例がありませんでした。どのようなきっかけで事業をスタートされたのでしょうか。

 インドで家具のサブスクサービスがあるということは知っていました。ですが、具体的に参考にしたサービスはありません。

 カマルクは、現在シンガポールの現地法人、カマルクホールディングス社長を務める和田直希と一緒に、2014年に起業しました。しかし、当時はサブスクのアイデアは持っていませんでした。

 きっかけは17年に米国で開催されたあるカンファレンスでした。カマルクで企画・製造しているIoT(Internet of Things:モノのインターネット)家具についてプレゼンテーションする機会をもらって、参加したのです。

 そのカンファレンスでは100社くらいのプレゼンがあって、私たちは自社のプレゼンのあと、他の会社のプレゼンもすべて聞いていました。そうすると、ほとんどの企業がサブスクリプションについて話していたのです。ソフトウェア企業がSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)で提供する例が多かったですが、数社ですが私たちの家具のように、物のサブスクもありました。

 とにかくプレゼンしている企業は、それが当然だというようにサブスクのビジネスモデルを採用していたんです。それで、これはすぐに日本にも来る、と思ったんです。当時は日本ではまったくそんな潮流はなかったですけどね。

 私は起業するにあたって、その業界に革命を起こしたいと思っています。カマルクの前には「antenna」というキュレーションメディアを立ち上げました。このときも、世の中に溢れんばかりのニュースがあるなかで、どうやったら自分に最適なニュースが読めるのかという悩みがあって、それを解決しようとサービスを立ち上げました。

 30社くらいのキュレーションメディアが次々と立ち上がって、今ではキュレーションメディアでニュースを読むことが普通になっています。デジタルメディアの業界で、少しは足跡を残せたかなと思っています。

 家具業界でも同じです。革命を起こしたいと思っていて、アメリカのカンファレンスから帰国した後、「家具×サブスク」であれば新しいサービスが生まれるんじゃないかと思って、具体的に事業計画を考えはじめました。それで18年3月のベータ版につながります。

――しかし、アメリカではその当時、すでにいろいろなサブスクサービスが生まれて、物のサブスクサービスでは失敗するところも出ていたはずです。

 確かに、アメリカではひげ剃りや化粧品など、毎日使って、定期的に買い換える消費財をサブスク化して提供する企業があって、調べてみるとビジネスとしてものすごく難しそうだということがわかりました。