不確実な未来を生きる子どもたちに、
いま伝えたいこと
――Eesti2.0の今後10年のビジョンについて聞かせてください。
近い将来、20世紀から引き継がれてきた旧来の教育システムに、変革が起こることは間違いないでしょう。ただし、どんな変化が起きるかは誰にもわかりません。
だからこそ、私たちは新しい取り組みに挑戦しつづけ、たとえ失敗に終わったとしても、また別の新しいことに挑戦したいと思っています。現在、Eesti2.0は旧来の教育システムとはかけ離れたことをしようと挑戦していますが、この先、旧来の教育システムに回帰するような形に戻ることもあるかもしれません。
――そんなエデさんにとって、「つまらなくない未来」とは何でしょうか。
「これからの未来を担う子どもたちと、ともに歩むこと」です。子どもたちは、創造的なアイデアをもとに、私を含むこれまでの世代の人たちと違うアプローチをとりますし、テクノロジーを直感で使いこなす能力を持っています。
たとえば、何か物が届いて箱を開けると、子どもたちはすぐにそれで遊びはじめますよね。彼らは説明書なんてなくても、ゲーム感覚で楽しみます。新しいものは、彼ら子どもたちの好奇心をくすぐるような情報であふれているからです。それに比べ、私たち大人はいつも説明書を読んでから始めようとしますよね。
そんな彼らが歩むこれからの未来は、「驚き」に満ちあふれていることでしょう。そのうちのいくつかは、恐ろしいものかもしれません。そんなサプライズを受け入れるためには「準備」が必要です。この「準備」というのは、毎日何か新しいことを学ぶということ、つまり変わりゆく環境に自らを適応させていかねばならないということです。その準備さえできていれば、未来を恐れる必要はまったくありません。