人を動かすには「15秒で伝える」ことを心がける!
元人気DJ、さらに不動産会社でのトップ営業やベンチャー企業で取締役営業本部長を経験、そして、現在はトップ講師プロデューサーとして、延べ2万人を指導している話し方のプロが教える新刊、『相手のキャラを見きわめて15秒で伝える!』。
この著書の発売を記念して、研修などで教えているノウハウや、すぐに使えるワザをご紹介します!
営業職はもちろん、部下や上司とのコミュニケーションで悩んでいる人は必見です。
お客様に伝えるのは
「モノ」ではなく「コト」の価値
この連載の第1回はコチラ
前回の「高額商品の販売テクニック」についてはコチラ
さて、今回は、起業や経営などの観点から、お客様に伝える重要なことをご紹介しましょう。
タイトルの「コーヒー屋さんが、コーヒーを売ることを目的にしてはダメなのか?」ですが、もちろん、コーヒー屋さんにコーヒーは売っています。
しかし、そのコーヒーを商品として売っているだけではコーヒー屋は成り立ちません。
最近よく耳にする「モノ」ではなく「コト」を売れという言葉。
この意味をしっかり理解していると、あなたの商品サービスも売れるようになります。
私は、個人の起業家や個人事業主の方のコンサルもさせていただいています。
その時に、必ず言うのが「その商品サービスを受けた後、どうなるのですか?」という言葉。
ある整体サロンを営む経営者がいました。
自社の商品サービスの価値は何か?と聞くと、こう答えます。
「今まで治らなかった腰痛や、肩のコリが解消されるんです!」
これはダメな答えです。
例えば、スターバックスコーヒーは、コーヒーだけを売っているのでしょうか?
「直接的な価値」としては美味しいコーヒーです。しかし、スターバックスの価値は、「それ以外の感情的に訴える付加価値」の方が大きいので人気があるのです。
例えば、店内の空間です。
「第3の場所」で寛げるという価値です。
家でも職場でもない、第3の場所を提供しているのがスターバックスの価値。今まで、喫茶店といえば、喫煙場所だったところを、全面禁煙、しかも、なんだかオシャレでスタイリッシュでスタバでコーヒーを飲んでいるというのをSNSでも自慢したくなるような、前回にもお伝えした人の「欲」にも訴えています。
つまり、スタバでMacのパソコンを開きながらコーヒーを飲むという体験に価値があるのです。
コーヒー(モノ)を売っているのではなく、その体験(コト)も含めた価値を売っているのです。
ですから、前述の整体サロンであれば、腰痛や肩こりが解消されることで、どんなふうに生活が変わるのか?そこを伝えなければなりません。
「普段のイライラが解消された」「スポーツをするのが楽しくなった」「熟睡できるようになった」
これが、商品サービスを受けて得られる体験で、価値なのです。