社内制度は一般の金融商品より
かなり資産形成に有利

 こうした心理的な要因に加えて、社内制度の場合は一般の金融商品に比べてかなりお得な面があることも、資産形成に有利となる理由だ。

 例えば財形や従業員持株会といった社内制度には、多くの企業で奨励金が付与されている。また各種保険についてもその多くは、一般に市販されている保険会社で加入するよりも保険料が非常に安く設定されている。

 これらの多くは、企業においては福利厚生制度という位置づけのため、企業自身もある程度援助している。このため、営利企業が提供している保険や金融商品に比べて有利な条件で利用することができるからだ。

 実際にサラリーマンで多くの金融資産を作った人を見てみると、そのほとんどは、何か特別なことをしているわけではなく、こうした給与天引きによる制度を長年にわたって地味に実行してきた人たちであることが分かる。

 筆者も、長年サラリーマンをやってきて、結局、残ったお金は給与天引きされた分だけだったというのが実感だ。どうやらその理由は、こういう心理的な要因に負うところが大きいのではないだろうか。したがって、資産形成のためには、社内制度の多くはできる限り積極的に使った方がいいといえる。

(経済コラムニスト 大江英樹)