遺伝の影響度が一般的なイメージよりも随分と大きいのは、知能や学業成績などの認知能力だけではない。性格もそうだ。

 性格はよくビッグ5と呼ばれる因子に分けて説明される。神経質、外向性、開拓性、同調性、勤勉性の五つだ。

 遺伝の影響度は下表のように繰り返し調査・検証されてきたが、ビッグ5の30~50%程度が遺伝によるもので、残りは非共有環境による、つまりほとんどの性格特性は、遺伝と非共有環境だけで説明できるとされる。