10歳から13歳の「詰め込み学習」が学力差を生む
土台期につくりあげた浴槽に、水をがーっと入れるのに適した時期は、だいたい10歳から13歳の間です。今の時代、学習塾や参考書、ネット授業など教材は溢れているので、入れる水は種類も量も豊富にあります。
この時期に、公式を1つでも多く理解したり、国語の読解問題を解いたり、言ってみれば「詰め込み学習」を徹底的にやると、子どもの学力が一気に伸びます。
ただ、その伸びが10歳や11歳でくるのか、13歳になってしまうのかといったタイミングの違いがあり、それが前述した「10歳の壁」となって現れます。女の子は早めに伸びる傾向があるので心配はいらないと思いますが、中学受験をする場合、13歳では遅すぎます。なんとか10歳から11歳にブレークスルーさせたいところです。
中学受験をしないなら、まだ間に合いますが、それでもやはり13歳が限度でしょう。ある有名進学校の教師は、「大学受験の結果は中2までで決まってしまう」と指摘しています。
浴槽にしっかり水を注ぎ込むのは、せいぜい13歳まで。そこまでの作業によって、その子の学力のかなりの部分が決定されるというのです。
お風呂をより快適にするために小物類を揃える「仕上げ期」は、14歳から18歳と私は考えていますが、14歳になると、もう分岐点をすぎてしまっています。タオルやボディソープをいろいろ買い換えることはできても、「どんなお風呂か」はすでに決まっているわけです。
もし、中学受験をしてそれに失敗したとしても、最終的には希望する大学に合格すればいいのですが、それも「高校で頑張ろう」では遅いということです。