国際陸上競技連盟(IAAF)が、やっと世界ランキング制度を導入し、その1回目の順位が2月26日に発表された。

 早速、IAAFの公式サイトにあるランキングページを見てみたところ、ある種目がすごいことになっていた。男子の競歩だ。

いつの間にか日本は
競歩王国になっていた!

国際陸連が初の世界ランキング発表、日本選手がトップ10に6人も入った競技とはPhoto:PIXTA

 まず20キロ。1位に池田向希(東洋大学・20)がランクされているだけでなく、3位に山西利和(愛知製鋼・22)、7位に松永大介(富士通・23)、8位に野田明宏(自衛隊・22)、9位に藤澤勇(ALSOK・31)、10位に高橋英輝(富士通・26)と、トップ10に日本選手が6人も入っているのだ。また、続く11位には及川文隆(福井県スポーツ協会・23)、14位にも川野将虎(東洋大学20)がランクされている。

 次に50キロ。2位に荒井広宙(自衛隊・30)、4位に勝木隼人(自衛隊・28)、5位に丸尾知司(愛知製鋼・27)、7位に野田明宏と、トップ10に4人の日本選手が入っている。男子の競歩では世界の上位に日本選手がズラリとランクインしているのだ。

 確かに最近は国際大会で日本選手が好成績を収めるようになった。2015年北京世界陸上の50キロでは谷井孝行(自衛隊)が銅メダル、2016年リオ五輪50キロでは新井広宙が銅メダルを獲得。2017年ロンドン世界陸上50キロでは新井が銀、小林快(ビックカメラ・26)が銅と、表彰台に2人の日本選手が立つ快挙を成し遂げた。また、20キロの世界記録も鈴木雄介(富士通・31)が持っている。そんな点から日本の男子競歩が着実にレベルアップしていることは感じていたが、世界のトップ10の多数を占めるまでになっているとは…。いつの間にか日本は競歩王国になっていたのだ。