いつメールを受け取っても
心を荒立てないスキル

 それは、メールを受信する側が、深夜だろうが、休日だろうが、勤務時間の終了間際だろうが、受信したメールに、よほどの緊急のことでなければ勤務時間外には返信しない、対応しないということを習慣化することだ。

 そのためには、深夜や休日や終業間際のメールに、心を決して荒立てないというスキルを身に付けることが必要だ。心を荒立ててしまうからストレスがたまるし、そのストレスを解消しようとして、時間外労働が発生してしまう。

 私はこれまで、ビジネススキルを向上させる演習をいろいろと試してきたが、このスキルを身に付けるために最も有効な方法は、「これは翌週の○日に実施する仕事」「これは明日、返信して詳細を確認する仕事」というように、タスクのマネジメントをすることだ。それをするだけで、仮に積み残しのボールを受け取ってしまっても、そして、そのボールを投げ返さなかったとしても、ストレスをためることなく、時間外労働を極小化できる。

 それが実現できるかどうかは、メールを受信するのがいつであろうと、受信した側が主体的にタスクをハンドリングできるかどうかにかかっていると言える。働き方改革実現のための、一律のルールづくりには限界がある。働き手の主体性を促すスキル訓練が不可欠なのだ。