対話が育む主体性と思考力
子ども一人ひとりに合った指導を行うには、どのようにしたらよいのだろうか?VAMOSでの学習スタイルは、講師と生徒の対話が中心だ。パッケージ化された大量の教材を黙々とこなしていく大手塾とは異なり、小規模・少人数の気さくな雰囲気で、子供たちが発言しやすい環境をつくっている。子供のレベルに合わせてカリキュラムをつくったり、暗記の方法を子ども自身に選ばせたり、自習時間で何をするかを生徒自身に考えさせたりと、勉強を通じて主体性や思考力、判断力を育てている。
「たとえば社会の歴史で、『鎖国』といえば『1639年』『徳川家光』『キリスト教の禁止』などの史実を“知識”として教わりますが、VAMOSの授業の面白さはそこからさらに一歩踏み込んだところにあります。なぜ鎖国をしなければならなかったのか。なぜ、家康ではなく家光だったのか。なぜキリスト教を禁じたのか。目の前の生徒たちに“なぜ”という問いを次々と投げかけていきます。そうした問いを巡る“対話”は、子供たちの主体性や思考力を自然と育んでいくのです」(富永氏)
2020年の大学入試改革を見据え、中学入試では思考力を問う問題が増えてきている。暗記による詰め込み教育と批判され続けてきた中学受験だが、VAMOSでは単なる暗記にとどまらず、子どもたちに一歩踏み込んだ視座を与えることで、知識を深掘りし、自分の頭で考えさせる。
「発言するというのは、自分の頭の中で意見や疑問点を整理し、自分の言葉でまとめてアウトプットする行為です。つまり“対話”による学びのスタイルは、主体性や思考力だけではなく、コミュニケーション力、さらには論理力や記述力も育みます。これらは今後、中学入試に限らず、将来社会で生きていくうえで重要な能力だといえるでしょう」