従業員のメンタルヘルスへの
意識はまだまだ低い

 これまでの同種のサービスは、月額の定額制が大半だった。そのため従業員が利用しない場合でも料金が発生してしまうという問題があった。それを都度課金にすることで、企業側のコスト負担を減らすことができるという。

 ELPIS-ケアーズLiteは、ほぼすべての診療科目に対応しており、医師からは24時間以内に返信が届く。その内容を見て自分で対策を講じたり、病院・クリニックに行ったりするなどの判断を行う。

「身体の悩みだけでなく、仕事や人間関係、また家庭内の悩みに関する相談も受けています。ご本人だけでなく、ご家族に関する相談やご家族の使用も結構です。最近の風潮を反映してか、メンタル関連の悩みを相談される方が多いようです。メンタル系に関しては他社の相談サービスと比べたら、弊社は割安だと自負しています」

 昨年11月に始まったばかりのサービスだが、すでに大手企業が導入しており、現在約30社が検討中である。

 厚生労働省は、「労働者の心の健康保持増進のための指針」の中で、企業の健康管理に関して、「4つのケア」を提唱している。少し説明すると、まずは「セルフケア」。これは従業員が自分のストレスに気づき、それを予防すること。企業は従業員を支援する義務がある。次に「ラインケア」。管理職が職場の環境を常に把握し、改善に努めること。また部下の相談に応じることも重要視している。

 そして「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」。名称は複雑だが、要は企業の産業医や保健師、人事労務管理スタッフが行うケアのこと。そして最後は「事業場外資源によるケア」。会社以外の専門的な機関や専門家を活用し、その支援を受けることである。
 
「厚労省は企業のメンタルヘルス不調の予防を提唱していますが、実行している企業はまだ非常に少ないのが実情です。そもそも認知されていない状態です。私たちは、4つのケアを広めていくと同時に、どんな企業でも、従業員が気軽に相談できる窓口を作る支援をしていきたいと考えています」

 従業員が心身ともに健康であることが、企業の根幹と言って良い。こういったサービスを活用し、健康経営を実践することこそ、企業が最優先に行うことではないだろうか。

(吉田由紀子/5時から作家塾(R))