せっかくこれまで一生懸命勉強し就職できて、職場ではさまざまな試練を乗り越えて登り詰めたのに、出産でこれらを失うことを恐れ、多くの女性が結婚を躊躇(ちゅうちょ)して適齢期を逃してしまう。都会のキャリアウーマンでは、独身が多いのが実態だ。

 そして、中国では法定退職年齢は男女で異なる。

 男性が60歳、女性が55歳(重労働な職場では、男性は55歳、女性50歳)である。この差が「男女平等」の建前とは矛盾している。人生100年といわれる今、「女性が50~55歳に退職するのが早すぎる」と中国国内の専門家は指摘する。ゆえに、多くの50代半ばの女性が退職後は手持ち無沙汰となり、子どもの婚活を手伝ったり、「広場ダンス」など趣味の世界に走ったりするのだ。

0歳から入園できる
日本の保育園はうらやましい

 逆に日本は、1986年に男女雇用機会均等法、その後も間接差別禁止の規定など、法律上は女性差別をなくそうとしている。

 これまで女性に不利だった部分が、法律や世論により守られている感がある。「女性が輝く日本」への取り組みにより社会進出がさらに進む、そのための社会環境の整備も着々と進んでいる状況である。産後休暇も1年以上を取得できたり、男性も育児休暇をとれたりするなどの制度面での取り組みが広がっている。

 実際に育児や家事を積極的に実施する男性はまだ少ないが、確実に社会の意識は変わっている。セクハラなどの女性蔑視の撲滅活動も盛んである。男性がちょっと何かを女性に行ったら、すぐセクハラと訴えられるのが実情である。

 近年、企業も職場に保育園を積極的に作り、各自治体が、待機児童をなくすため努力している。何よりも子どもを0歳から預けられるのが、多くの中国の女性にとって日本がうらやましい点だ。中国では子どもが3歳になってから初めて保育機関に預けられるからだ。ゆえに0歳から3歳の子どもの大半を祖父母が面倒をみている。