資金繰り表は、一般的に「経常収支」「設備等収支」「財務収支」の3つの項目からできています。

 

 経常収支は、本業でお金が増えているかを見ることができます。つまり、きちんと事業で「回収」できているかがわかります。

 設備等収支は、設備などの「投資」をしたときに使います。

 財務収支は、銀行からの借入の増減がメインになります。

 つまり「調達」です。

 資金繰り表を見ると、現預金ベースでの調達・投資・回収がわかるようになっているのです。

 これはキャッシュフロー計算書(C/S)の営業キャッシュフロー(営業CF)=回収、投資キャッシュフロー(投資CF)=投資、財務キャッシュフロー(財務CF)=調達と一致します。

 この会社の場合は営業CFが△200万円とマイナスになっていますので回収ができていないことがわかります。

 投資CFは機械を600万円で買っていますので△600万円です。

 財務CFは銀行からの借入金が600万円増えているので+600万円となっています。投資分を設備資金として調達しているためお金が減っていません。回収ができていない営業CFのマイナス分のお金が減っていると見ることができます。

キャッシュフロー計算書

 中小企業に作成義務のないC/Sが、実は一番身近な財務諸表なのです。月次決算をきちんと締めることができていない会社でも資金繰り表はどんな形であれ、作っているはずです。その資金繰り表を営業CF・投資CF・財務CFという視点で再度分析してみるとお金がどのように動いているか、調達・投資・回収のバランスがどうなっているかが、よく理解できます。