子ども自身の「今」と
ワクワクに配慮する

「今すぐに必要のない習慣」も、個室から引き算しましょう。

 子どもにとって個室デビューは初めてのチャレンジでもあります。「今欲しい、と感じる」「ワクワクする」気持ちを刺激して背中を押してあげてほしいものです。たとえば先ほどの「寝る習慣」。下の兄弟もいる中、自分だけ寝室が別になるさみしさと背中合わせです。ロフトベッドを導入してお部屋全体の雰囲気を作ってあげるとか、年齢の近い兄弟なら2段ベッドで兄弟デビューにしてあげるのもよいかもしれません。

 また「遊びに来た友だちを自分の部屋に通せること」も大きなワクワクになります。親御さんにも「片づいていないリビングを見られたくないから、子どもの友だちは家に上げたことがない、向こうには何度もお呼ばれしているのに申し訳ない」という思いがあるなら「遊びの習慣」は優先的に個室に分けたいものです。「友だちが来たときしか使わないおもちゃ」を個室に移動させられれば、リビングのおもちゃエリアもかなりスリムになるでしょう。

 以上、小学生の個室デビューについてお伝えしました。親が思うほど子どもは独立した「個室」を求めていないもの。個室をいつ、どういう形で与えるか、与えられるかという部分に過剰に責任を感じて焦る必要はありません。部屋は、必要なエリアを足したり引いたりしながら少しずつ進化させていくもの。「完全な個室」はプライバシーへの配慮が必要な思春期までに出来上がれば充分です。

 最後にひとつ。個室を与え自立が育まれた先に、お子さまが部屋にこもる、コミュニケーションが断たれるけれど、成長過程においてそれは仕方ないというイメージが少しでもあるなら、それは書き換えたほうがよいと思います。

 私は実際、家事代行の仕事をする中で、お子さまが中高生になっても「リビングで家族と過ごすのが好き」「個室にこもるのはテスト前の集中が必要なときだけ」というご家庭がたくさんあるのを見てきました。それは決してネガティブなものではなく、お子さまの自室もきれいな状態がキープされていて、本当の自立とはこういうことか、と私自身何度となく考えさせられたものです。

 みなさまのご家庭で、お子さまのセルフスペース作りがいい形での自立を生み、いい家族関係につながっていくこと、応援しています!

(家族の片づけコンサルタント sea(しー))