【便秘の人に多い行動(5)】
“食物繊維”を意識して取り過ぎている

 長年便秘で悩まれる方、特に健康情報にふれる機会が多く、料理もできる女性にありがちなのは、食物繊維の取り過ぎで便秘を悪化させるケースです。冒頭でお話しした「便秘歴10年」だった方も、実は、便秘解消のためにしていた“野菜(特に根菜やイモ類)をふんだんに使った健康的なお料理”が裏目に出てしまっていました。

「え?食物繊維って便秘に良いんでしょ?」と思われた方もいらっしゃるかと思います。確かに、食物繊維は大事です。でも、食物繊維には“水溶性”と“不溶性”があって、それぞれに働きが異なり、便秘のケースによっては、先程挙げたようなイモ類などに多い不溶性のものばかりを取ると、かえって便が硬くなって出にくくなることがあるのです。

 食事量はそれなりにあるのに、いつも排便が困難という場合は、食物繊維の中でも“水溶性”のものを選ぶことをおすすめします。不溶性が便のかさを増やすのに対して、水溶性は便をやわらかくして排便をスムーズにする働きがあります。

 水溶性の食物繊維は、もち麦など今はやりの穀物にも多く含まれるので、もち麦入りのおにぎりやごはんを選ぶといいですし、ネバネバした食材にも多いのでインスタントのおみそ汁でなめこを選択する、そばのトッピングにとろろを選択するのも手です。コンビニで売られている、もずくやめかぶなんかも手をかけずに済んでいいですよね。
 
 便秘がちというだけではなく、排便は普通にあっても、おならが臭く感じる人もいるかもしれません。それもまた、腸内環境が良いとはいえない状況です。腸と脳が相関関係にあるがゆえに、腸のトラブルが無意識のうちにメンタルにも悪影響を及ぼすことも。たかが便秘と侮らず、ご自身の生活を見直す機会にしてみてくださいね。

(栄養士・食事カウンセラー 笠井奈津子)