超大型連休も終わり、公務員試験シーズンが本格化。本記事では、元NHKアナウンサーで、現在「6刷」2万8000部超のベストセラー『全試験対応!直前でも一発合格! 落とされない小論文』の著者、「ウェブ小論文塾」代表・今道琢也氏が、公務員試験の小論文試験で押さえておくべきポイントを伝える。(構成:編集部 今野良介)
「問題の背景」と「行政として取り組むべきこと」を整理しておく
公務員試験の小論文は、多くの自治体で、「行政上の課題にどう取り組むか」というテーマが出題されます。
例えば「少子化問題にどう取り組むか」「高齢社会にどう対応するか」「大地震にどう備えるか」「地方をどう活性化するか」などです。
これらのテーマは、ここ10年以上、多くの自治体で出題されており、今後も最重要テーマであることに変わりはありません。
その一方、当然ながら、行政の課題は時代の変化によって新しいものが生まれます。
そこで、最近出題が増え始めたテーマや、今後増えてくると予想されるテーマについて、「問題の背景」と「行政として取り組むべきこと」の2つを、調べて整理しておくことが有効です。
例えば、次のようなテーマが考えられます。
【外国人の受け入れ・共生】→今年4月から外国人労働者の在留資格を広がり、今後さらに受け入れ数が増えることになる。日本に住む外国人の受け入れ態勢の整備、共生のためにどう取り組むか。
【空き家の増加】→管理不全なまま放置された住宅が増えている。倒壊の危険があるなど住民の安全にもかかわる。防災、防犯上からも問題であり、行政の対策が求められている。
【自治体と住民との協働】→多様化する住民ニーズに行政単独で応えることは、人員、予算の面からも困難。地域住民、自治会、NPO、ボランティアなど、住民との協働により解決することが求められている。
【行政におけるICTの活用】→スマートフォンのインフラ化に伴い、情報通信技術を自治体が早急に有効活用していくべき。例えば、日常及び災害時の情報提供、遠隔地での医療の提供などへの活用を進めていくこと。
もちろん、最近のテーマだけでなく、従来から出題の多い行政上の課題についても、「問題の背景」と「行政として取り組むべきこと」を整理しておきましょう。
参考までに、従来から出題の多いテーマを並べておきます。
【公務員試験の小論文で従来から出題の多いテーマ】
・少子化・人口減少
・超高齢社会
・ワークライフバランス・働き方改革
・女性の活躍
・地震対策(防災)
・訪日外国人誘致・観光振興
・温暖化対策
・地方の活性化・地方創生
・農林水産業振興
・格差社会・貧困問題
・循環型社会の実現
・個人情報保護・情報管理
・コンプライアンス・危機管理
このほか、18の頻出テーマの対策や、公務員試験全般で活用できる小論文の書き方を、『落とされない小論文』で詳しく紹介しています。
小論文試験に一発合格する必要最低限の情報を、凝縮して伝えていますので、ぜひ、直前対策に、そして基礎力の養成に本書を使い倒してください。