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国勢調査で発掘! 東京23区お役立ちデータ

幼児人口は裾広がり
東京の子どもはなぜ増える?

とはいえ、子どもが減っている区と増えている区は真二つ

池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長],小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員],一般社団法人東京23区研究所
【第5回】 2012年6月19日
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子育て優等生の街は……

 特化度が一番低い中野区は、独身者が集まる若者の街と、成熟した大人の街の2つの顔をもつ。この両者の狭間で、幼児の存在はエアポケットに陥った感がある。下から2番目の杉並区も似た性格がある。

 特化度がマイナスを示す9区のうち、中野と渋谷を除く7区が周辺区であることも注目に値する。東京で子どもが増えるメカニズムが中心部に偏っていることは、東京のダイナミズムと子どもの増加が密接に関連し合っていることを想い起こさせる。

 高い方では、1位が港区。以下2位品川、3位世田谷、4位江東と続く。

 これらの中で、比較的納得しやすいのは4位の江東区だろう。都心に近い位置にありながら、価格が手頃ということもあり、江東区のマンションは若い世代を中心に人気が高く、一時は小学校が不足するという事態が深刻化したほどだ。

 1位の港区と3位の世田谷区は、リッチさが共通するキーワードとなる。セレブが集う港区は、あらゆる面で飛び抜けたリッチさを示すし、世田谷区も一戸建て住宅の広さに代表される資産リッチの面では、東京のトップクラスに位置する。

 2000年~10年の幼児人口増加率特化度は6位ながら、2005年~10年では港区を抜いてトップに踊り出た目黒区も、リッチグループの1つといえるだろう。

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池田利道
[一般社団法人東京23区研究所 所長]

一般社団法人東京23区研究所所長。東京大学都市工学科大学院修士修了。(財)東京都政調査会で東京の都市計画に携わった後、㈱マイカル総合研究所主席研究員として商業主導型まちづくりの企画・事業化に従事。その後、まちづくりコンサルタント会社の主宰を経て現職。

小口達也
[一般社団法人東京23区研究所 上席研究員]

一般社団法人東京23区研究所上席研究員。1978年より財団法人・東京都政調査会研究員、都市問題・自治体政策の研究に従事。87年より中央大学社会科学研究所・客員研究員、多摩地区の地域開発研究に従事。その後、フリーを経て現職。

一般社団法人東京23区研究所

東京23区をさまざまな角度から調査・分析している。マーケティングレポートなどを発行。HPはこちら

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国勢調査の結果は、大規模なデジタルデータベースとしてネット上で公開されているマーケット開拓情報の「宝の山」だ。反面、その内容があまりにも精緻であるがゆえに読み解き方は難しい。当連載では東京23区を例に取り、膨大な国勢調査データを実務に生かすヒントを紹介する。

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