「口は一つだけれど、耳は二つある。それは、自分が話すより、相手の話を聞くほうが大切だから」

 というたとえがあります。

 実は、自分が話すより、人の話を聞き出せる人のほうが、喜ばれる上に、話がうまいと思われるんですね。

「自分が話す」のが3に対して、「人の話を聞く」が7。

 それくらいの比率が一番よいのではないかと思っています。

まとまる商談もまとまらない
感じの悪い相づち

 聞き上手になるためには「リアクション」が大事と、さきほど書きました。

「この人は、自分の話を楽しんで聞いてくれているんだ!」と相手に感じさせる。

 そのための具体的な方法が、「相づち」です。

 私自身、「相づち」の大切さを痛感したことがあります。

 それは、前職で電話営業をしていたときのこと。

 横で、私が電話をかけているのを聞いていた上司に、指摘されたのです。

「君の相づち、あんまり感じがよくないね」

 言われて驚きました。まったくの無自覚だったからです。そこで横にレコーダーを置いて、自分が話しているのを録音してみました。すると……、

「はあ、はあ……」

「ふんふん、そうなんですね」

 衝撃でした。感じの悪い「はあ」「ふん」の連呼。

 相手が、電話越しに自分を否定されているように感じても仕方ありません。

 こんな相づちでは、まとまる商談もまとまらないでしょう。

 こんなかつての私ほどひどい人は少ないかもしれませんが、誰しも、かように無意識に打っているのが相づちです。