英語の長文読解では、段落の中に含まれている重要なセンテンスは一つだけというルールがあります。これを「トピックセンテンス」といいます。トピックセンテンスは、段落の冒頭か末尾のほうにあるケースが多いのです。
私は、このトピックセンテンスの考え方を応用してみたのです。全部が全部そうなっているものばかりではありませんが、段落の冒頭と末尾だけ読んでいるうちに、節ごとに、または章ごとに何が書いてあるかがわかるようになりました。
おまけもありました。冒頭と末尾以外のところに置いてあるトピックセンテンスも、いつの間にかつかめるようになったのです。
トピックセンテンスを見つけるコツは、「しかし」「すなわち」「つまり」「要するに」などの接続詞に注目することです。これらの接続詞に続く文には、かなりの確率でトピックセンテンスが置かれています。慣れてくると、段落にかかわらず、接続詞の後のセンテンスを拾い読みするだけで十分内容が読み取れるようになってきます。
トピックセンテンスを拾うだけで内容が読み取れるのは、目次チェックによって全体像や趣旨を理解しているからだという面もあります。「いいとこ取り速読術」は、目次チェックと接続詞チェックの二つのアプローチで成り立っているのです。
寝る前1分の目次チェックは
効果抜群!
前項で紹介した高島式の速読術は、初読の本を対象にしているので、寝る前1分には向いていません。向いてないというより、さすがに1分では内容を読み取れません。
ただ、30分前ならできると思います。ビジネス書や実用書なら、半分以下の10分とか15分での読み取りも可能です。
では、寝る前1分では本を手にしないほうがよいのでしょうか。
そうではありません。一度読んだ本、すでに内容を読み取っている本を手にするのです。そのとき、目次のチェックを取り入れるのがかなり有効です。
この目次チェックは、テキストや参考書の内容がしっかり頭に入っているかどうかの確認です。キーワードを中心に目次全体をなぞっていくと、「あっ、このキーワード、どういう意味だっけ?」などと不十分な学習箇所が見つかります。
そこで本文を開いてマーキングしている重要箇所を復習してもいいでしょう。