また「局所麻酔薬の使用は、刺針部痛の緩和を期待できる。ステロイド剤やボツリヌス毒素の使用を推奨する強いエビデンスはない」とある。

 加茂院長が行っているトリガーポイントブロック注射とトリガーポイント注射はイコールではないが、安全な治療と安定した効果を得るには、熟練した医師を選び、注射する薬剤についてもしっかりと確認する必要がある。

 ウェブを検索していると、さまざまなタイプのトリガーポイントブロック注射、あるいはトリガーポイント注射が見つかるので、注意してほしい。

 さらに、全国の整形外科やペインクリニックで行われている「神経ブロック注射」とも「トリガーポイントブロック注射」は違う、ということも覚えておきたい。神経ブロック注射は「痛むのは神経であって筋肉ではない」という考えに基づく治療法。「トリガーポイント」という概念は存在しない、似て非なるものだ。

基本は「認知行動療法」
心配なく、よく動かす

 慢性腰痛等の治療における 「認知行動療法」とは、痛くて何もできないという間違った認知(思い込み)を、行動を少しずつ増やしていくことによって正していく治療法。

 加茂院長は、この認知行動療法をとても大切にしている。

 トリガーポイントブロック注射で痛みを止め、ポールウォーキング(参照記事:『腰痛治療のための「薬と運動」が逆効果になってしまうことが多い理由』)で運動してもらい、動ける心と体を取り戻してもらうことを目指す。

 治療にとって心理的な要因は非常に重要なようで、加茂院長は心理学についても研究し、「心療整形外科」というブログを2003年から運営している。

 腰痛に心理的要因が深く関係していることが、世間で広く認識されるようになったのはつい最近だが、かなり前から認識し、治療に採り入れていたわけだ。

※ノルディックスキーのように両手に専用のポールを持ち、正しい姿勢とバランスを保ちながら行うウォーキングのこと