イランをめぐる情勢は緊迫の度を加えている。
6月20日にイランが米国の無人偵察機を撃墜したのに対し、米国は報復のための軍事攻撃を計画し、トランプ大統領は計画実施の10分前にこの計画にストップをかけたという。
軍事的緊張が突然、生じているわけではなく、トランプ政権が成立して以降、積みあがってきた米国とイランの緊張が軍事衝突に近づいたといえるだろう。
米イラン軍事衝突は不可避なのだろうか。
15年前のイラン核開発問題
強硬だったボルトン補佐官
今から15年前の一場面が脳裏に浮かんだ。
私は外務省で外務審議官というポストにあり、先進国首脳会議(G7)の政治関係の準備を担当する政務局長として米国シーアイランド・サミットの準備にあたっていた。
当時の最重要課題の1つが、イラン核開発問題だった。