日韓が「近くて遠い国」に戻った「3つの要因」と“唯一の打開策”
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 日韓関係は出口のない泥沼に入ったような感がある。

 きっかけは、韓国側が2015年の慰安婦に関する政府間合意を一方的にほごにしたことなのだろうが、その後、徴用工についての韓国大法院が日韓基本条約とは相いれない判決を下したこと、自衛隊艦船に対するレーダー照射などに対する日本側の反発は強い。

 今回の半導体材料に関する日本側の輸出管理強化措置は報復措置ではないと説明されるが、韓国は政治的理由による措置だと断じる。議論は今後WTOなど国際機関の場に移るのだろうが、事態の収束は簡単ではない。

 筆者は長年にわたり日韓関係を観察してきたが、今回は従来とは異なる困難さがある。

「近くて遠い国」の再来の背景にある本質的な「3つの要因」を理解し克服していかない限り、泥沼から抜け出す道はない。

政治基盤が違う日韓両政権
歴史を外交問題にした文政権

 3つの要因の第1には、保守と革新という両国政権のよって立つ基盤があまりに異なり、慰安婦問題など日韓の中心的論点での溝が大きいことだ。