歯の治療を「先延ばし」した人はやっぱり後悔していた!歯科医が想定内と語る調査結果とは?※写真はイメージです Photo:getty images

「もっと早く歯の健診や治療をしておけばよかった……」。日本歯科医師会が15~79歳の男女1万人を対象におこなったアンケート調査(2018年11月8日発表)で、4人に3人がこう思っていることがわかりました。いったい何を後悔しているのでしょうか? 調査から見えてくるものは? 著書『なぜ歯科の治療は1回では終わらないのか? 聞くに聞けない歯医者のギモン40』が好評発売中の歯周病専門医、若林健史歯科医師に疑問をぶつけてみました。

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若林健史歯科医師若林健史(わかばやし・けんじ) 歯科医師。医療法人社団真健会(若林歯科医院、オーラルケアクリニック青山)理事長。1982年、日本大学松戸歯学部卒業。89年、東京都渋谷区代官山にて開業。2014年、代官山から恵比寿南に移転。日本大学客員教授、日本歯周病学会理事を務める。歯周病専門医・指導医として、歯科医師向けや一般市民向けの講演多数。テレビCMにも出演

 これは日本歯科医師会が2018年4月に実施した「歯科医療に関する一般生活者意識調査」から明らかになったものです。「もっと早く歯の健診や治療をしておけばよかった」ということは、取りも直さず、なんらかの理由で、歯科に行くタイミングが遅れたということでしょう。

 実はこのアンケート調査では、「日常生活」「人間ドックなど健康管理」「歯科健診・受診」の各事項について、回答者に、「気になり始めたらすぐに対応する」「どちらかといえば対応する」「どちらかというとギリギリまで対応しない」「ギリギリまで対応しない」のどれに当たるかをそれぞれ答えてもらいました。

 そして、「気になり始めたらすぐに対応する」「どちらかといえば対応する」を「対応派」、「どちらかというとギリギリまで対応しない」「ギリギリまで対応しない」を「先延ばし派」としてその数を分析しています。

 その結果、「日常生活」については「対応派」が73.4%と多いのに対し、「歯科健診・受診」については47.3%。つまり、先延ばし派のほうが多く(52.7%)、これは「人間ドックなど健康管理」の先延ばし派(48.4%)よりも高い数字でした。