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米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の注目記事の要点を短時間でまとめ読みできてしまう「WSJ3分解説」。今回は、シェアオフィス大手「WeWork(ウィーワーク)」の親会社、ウィーカンパニーの新規株式公開(IPO)延期について取り上げます。このニュースは、筆頭株主のソフトバンクグループに対する評価にも影響するなど波紋を広げています。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

評価額引き下げの末に
上場は10月以降に延期

 シェアオフィス大手の「wework(ウィーワーク)」の親会社、ウィーカンパニーが新規株式上場(IPO)を延期しました。

●「ウォール・ストリート・ジャーナル」より
>>ウィーワーク親会社、IPOを10月以降に延期

 米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」では「同社の評価額やガバナンス(企業統治)に対して、投資家から懐疑的な見方が出ていた」と報じました。

 ウィーワークでは、入居する複数の企業間で生まれるコミュニティーこそが他のシェアオフィスと違う点であり、特長であるとされています。オフィスにはソファやバーカウンターなどがあるほか、お洒落な家具が揃っており、自然と入居する企業同士の交流が生まれるように工夫されています。

 日本では筆頭株主であるソフトバンクグループと組んで事業を展開しています。2017年7月に上陸してから急速に拠点を増やし、今では大都市圏を中心に24箇所まで増えています。オフィスとコミュニティー醸成を掛け合わせるというコンセプトが、日本のビジネスパーソンにも受け入れられ始めているのです。

 そんなウィーワークの勢いは日本以外も同様で、同社の拠点は急拡大。企業価値の評価額が10億ドル以上で成長が著しい未上場企業のことを指す「ユニコーン」の代表格とみられていました。実際、一時は企業価値が470億ドル(約5兆250億円)と見積もられていました。

 ところが、その雲行きが怪しくなってきたのが今年夏。WSJでは7月19日付の以下の記事で、ユニコーンの名に傷が付きかねない出来事を報じています。

●「ウォール・ストリート・ジャーナル」より
>>ウィーワークCEO、上場前に異例の株売却

 記事ではIPOを目の前にして、創業者で大株主のアダム・ニューマン氏が保有する株式を売却し、7億ドル(約750億円)を手にしたことについて、「スタートアップの創業者がIPOを前に保有株を大量に売却すれば、会社の信頼感に疑問符がつくため、投資家は冷たい反応を示すことが多い」と解説しています。