収益性の低下に業界は大反発
これまで送配電網の維持更新費は「託送料金」として電力会社など小売電気事業者(その先の消費者)が負担していた。それを受益者である発電事業者にも広く負担してもらい、送配電網の維持更新費を確保するのが発電側基本料金の狙いだ。
ただ、FITに群がった事業者にとっては、国策で事後的に負担が増えるというデメリットしかない。そこで事業者側は、国に「調整措置」(売電収入の減額分の補てん)を要望している。
だが今のところ、利潤配慮期間(2012年6月から2015年6月)に実施された、いわゆる「プレミア価格」(売電価格29円、32円、36円、40円)の案件については調整措置の対象外とする案が出ている。そうなれば発電事業者の収益性が落ちるため、業界の大反発を招いているというわけだ。